はじめに
中小企業診断士の1次試験を終え、初めて2次試験の過去問を開いたとき、「何を書けばよいのか分からない」「本当にこの短期間で間に合うのか」と不安になる人は少なくありません。
私も、1次試験の解答が公表され、合格していると分かった翌日から2次試験の勉強を始めました。予備校や通信講座は利用せず、独学で約230時間勉強し、1次・2次試験にストレートで合格しています。
得点開示の結果は、事例Ⅰが80点、事例Ⅱが57点、事例Ⅲが55点、事例Ⅳが53点の合計245点でした。決してすべての事例で高得点を取ったわけではありません。得意な事例で点数を伸ばし、苦手な事例でも大崩れを防いだことで、合格ラインを超えることができました。

この記事では、私が実際に取り組んだ10年分の過去問演習や教材の使い方、80分の向き合い方、苦手だった事例Ⅳの戦略まで、ストレート合格に向けた勉強法を具体的に紹介します。
なお、日本中小企業診断士協会連合会が公表した日程によると、2026年度の2次試験は10月25日に実施されます。1次試験終了から約12週間あるため、今から優先順位を定めて取り組めば、ストレート合格を狙うことは十分可能です。また、2026年度からは口述試験が廃止され、筆記試験の結果で最終合否が決まります。
中小企業診断士2次試験は1次試験後からでもストレート合格を狙える
2次試験の勉強を1次試験後に始める場合、準備期間は約3か月しかありません。
多年度受験生と比べると短いものの、私は1次試験後から勉強を始めて合格できました。
重要なのは、短期間ですべてを完璧にしようとしないことです。
2次試験では、事例Ⅰから事例Ⅳまでの4事例が出題されます。1次試験のように知識を増やすだけではなく、与件文と設問を読み、限られた時間と文字数で答案を作らなければなりません。
勉強を始めたばかりの時期に過去問が解けないのは、知識がまったく足りないからというより、2次試験特有の考え方や答案の作り方に慣れていないことが大きな原因です。
私も、最初から合格答案を書けたわけではありません。そこで、独創的で高度な助言を考えるのではなく、「設問は何を求めているのか」「与件文のどの記述を使うのか」「合格者はどのような形で答案にしているのか」を繰り返し確認しました。
最終的に目指したのは、4事例すべてで完璧な答案を書くことではありません。得意な事例で得点し、苦手な事例でも致命的な失点を避け、4事例の合計で合格ラインを超えることです。
実際に私の事例ⅡからⅣは50点台でしたが、事例Ⅰで80点を取れたため、合計245点で合格しています。この結果からも、2次試験は「全事例で60点以上をそろえなければならない試験」ではなく、全体で点数を積み上げる試験だと分かります。
ストレート合格に向けて最初に押さえたい5つの勉強方針
1次試験の自己採点後、すぐに2次試験対策を始める
私は、1次試験の公式解答を確認して合格していると分かった翌日から、2次試験の勉強を始めました。
正式な合格発表を待っていると、それだけ勉強期間が短くなります。自己採点で合格の可能性が高いなら、早めに教材をそろえ、2次試験の問題に触れることをおすすめします。
最初の段階では、うまく答案を書けなくても問題ありません。まずは4つの事例がどのような試験なのか、与件文と設問がどのようにつながっているのかを知ることがスタートです。
教材を広げるより、過去問を繰り返す
2次試験にはさまざまな教材や解法があります。しかし、勉強期間が約3か月しかないストレート受験生が、多くの教材や勉強法に手を出すと、どの考え方を信じればよいか分からなくなりがちです。
私の学習の中心は過去問でした。事例Ⅰから事例Ⅳまで10年分に取り組み、年度や事例によって差はあるものの、3~5周ほど繰り返しました。
10年分×4事例をすべて毎回80分かけて解き、答案を清書したわけではありません。復習の周回では、問題・与件文・解答例を読み込むことに多くの時間を使いました。
限られた期間では、演習した事例数を増やすだけでなく、同じ問題から何を学び取るかが重要です。
事例Ⅰ~Ⅲは「型」を身につける
事例ⅠからⅢでは、知識をたくさん書けば点数が上がるわけではありません。設問の要求を外さず、与件文を根拠として、因果関係の通った答案にまとめる必要があります。
たとえば、設問が「理由」を聞いているのに施策を書く、過去の状況を問われているのに今後の助言を書くといったズレがあれば、もっともらしい内容でも得点しにくくなります。
私は過去問と合格答案を繰り返し読み、設問の聞かれ方と答案のパターンを頭に入れました。最初は意識して考えていたことでも、何度も触れるうちに「この設問なら、与件文のこの部分が根拠になりそうだ」と判断しやすくなります。
この感覚を身につけることが、私にとっての「型」でした。
事例Ⅳは別の試験として対策する
事例ⅠからⅢは、与件文を読み、文章で解答する問題が中心です。一方、事例Ⅳでは財務・会計の知識に加え、計算の正確性と時間配分が求められます。
私は事例ⅠとⅡを得意としていましたが、事例Ⅳは最後まで苦手でした。そのため、事例ⅠからⅢと同じ勉強法で対応しようとはせず、計算問題集を使って論点ごとに反復しました。
苦手だからこそ満点を目指すのではなく、経営分析などの取るべき問題を確実に取り、難しい問題に時間を使いすぎない方針を取っています。
4事例の合計点から逆算する
2次試験では、得意不得意にかかわらず4つの事例を受験します。だからこそ、すべてを同じ水準に引き上げようとするより、自分の得点源と守る事例を把握することが大切です。
私は事例ⅠとⅡが得意で、事例Ⅳが苦手でした。本番では事例Ⅰで80点を取る一方、事例Ⅳは53点でした。苦手な事例Ⅳでも大きく崩れず、得意な事例Ⅰで伸ばしたことが合格につながっています。
勉強中から「苦手科目を得意科目に変えること」だけを目標にするのではなく、「苦手でも何点を確保できれば全体で合格できるか」という視点を持っておくと、優先順位をつけやすくなります。
私が実践した12週間・約230時間の勉強法
ここからは、私の学習内容をもとに、1次試験終了後から2次試験までの進め方を紹介します。実際の理解度や確保できる時間によって調整は必要ですが、独学でストレート合格を目指す人の目安にはなるはずです。

1~2週目:試験の全体像と答案の方向性をつかむ
最初の時期は、点数を取ることより、2次試験がどのような思考を求めているかを理解する期間です。
『2次試験合格者の頭の中にあった全知識』と『2次試験合格者の頭の中にあった全ノウハウ』を使い、事例ごとの特徴や基本的な考え方を確認しました。そのうえで、過去問、与件文、設問、解答例を見比べます。
初めて過去問を解いてほとんど書けなくても、この時期に必要以上に落ち込む必要はありません。むしろ、自分の答案と合格答案の差を知ることが最初の目的です。
3~5週目:10年分の過去問に触れ、頻出パターンを知る
全体像をつかんだ後は、過去問演習を本格化させました。使用したのは、『ふぞろいな合格答案』『ふぞろいな答案分析』『ふぞろいな合格答案10年データブック』です。
直近数年だけでなく、事例ⅠからⅣまで10年分に触れました。10年分を繰り返すと、組織・人事、マーケティング、生産管理、財務・会計の各事例で、似た論点や問われ方が繰り返されていることに気づきます。
ただし、1周目からすべてを理解しようとはしませんでした。まずは問題の特徴を知り、分からなかった点を解答例で確認し、2周目以降で理解を深めるイメージです。
6~9週目:過去問と答案を読み込み、解答の型を固める
この時期に特に重視したのが、答案を何度も書き直すことではなく、問題と合格答案を読み込むことです。
過去問を解いた後は、次の点を確認しました。
- 設問は何を、どの時点について聞いているか
- 解答に使われている根拠は与件文のどこにあるか
- どの知識や切り口が使われているか
- 原因と結果、施策と効果がどのようにつながっているか
- 自分の答案に不足していた要素は何か
『ふぞろいな合格答案』には複数の再現答案や得点につながったキーワードが掲載されています。私はキーワードだけを暗記するのではなく、「なぜこの設問で、この言葉が必要になるのか」を意識して読みました。
合格答案を繰り返し読むことで、問題を見たときに答案の方向性が浮かびやすくなります。私の場合、この読み込みに時間を使ったことが、事例Ⅰで80点を取れた一因だと考えています。
10~11週目:80分での再現性と取捨選択を確認する
本番が近づいたら、初見または記憶が薄れた問題を使い、80分でどこまで対応できるかを確認します。
私は予備校の模試を受験していません。その代わり、過去問を使って、本番と同じ80分で解く機会を設けました。
回答は紙に手書きだと時間がかかるため、「パソコンに打ち込む」もしくは「頭の中で回答する」方法を取っていました。
事例ⅠからⅢでは、設問を上から順番に処理しました。複雑な順番変更や細かすぎる時間配分を作るのではなく、普段から同じ流れで取り組むことで、迷う時間を減らしています。
事例Ⅳでは、すべての問題を解こうとしないことも確認しました。私はNPVが苦手だったため、本番でもNPVに固執せず、ほかの問題で得点を確保する戦略を取りました。
最終週:新しい教材を増やさず、見慣れた問題を確認する
直前期に新しい解法や教材を取り入れると、それまで作ってきた判断基準がぶれる可能性があります。
最終週は、これまで使った教材や間違えた問題を見直し、「何を問われたら、どのように考えるか」を再確認する時期です。10年分の過去問に繰り返し触れていれば、自分が間違えやすい設問や事例Ⅳの苦手論点も見えてきます。
残り時間が少なくなったときほど、学習範囲を広げるのではなく、自分が本番で再現できる範囲を固めることが重要です。
事例Ⅰ~Ⅲは「書く量」より「読み込む質」を重視した
2次試験対策では、「とにかく答案をたくさん書くべき」と考える人もいるでしょう。もちろん、本番は手書きであるため、80分で答案を書き切れるかを確認する練習は必要です。
一方で、私は勉強時間の大部分を答案の清書に使いませんでした。答案を書く時間を極限まで減らし、その分、過去問と合格答案を読み込むことを重視しています。
毎回答案を書き直すと時間がかかる
100字や200字の答案を何度も書き直すと、相応の時間がかかります。しかし、書き直しただけで、設問解釈や与件文の根拠の選び方が改善するとは限りません。
特に復習では、きれいな答案をもう一度完成させるより、なぜ自分の方向性がずれたのかを確認する方が重要だと考えました。
そこで私は、過去問を解いた後にすべての答案を清書し直すのではなく、設問と与件文、複数の合格答案を見比べました。この方法なら、同じ時間でも多くの事例や解答パターンに触れられます。
100字・200字にまとめる感覚は問題演習の中で身についた
私は、過去問と切り離して100字や200字に文章をまとめる練習を繰り返すことには、あまり効果を感じませんでした。
文字数内に収める技術だけを練習しても、設問の要求や与件文の根拠を外していれば得点にはつながりません。過去問を読み込み、実際の答案を何度も確認するうちに、「この内容なら100字でどこまで書けるか」「200字なら原因と施策をどの程度入れられるか」という感覚は自然と身につきました。
ただし、これは文章を書くこと自体に慣れていない人まで、記述練習が不要という意味ではありません。最初に答案をほとんど書き切れない場合や、80分以内に清書が終わらない場合は、実際に書く練習も必要です。
重要なのは、書いた答案の本数を目標にするのではなく、自分の課題が「考え方」にあるのか、「文章化」にあるのかを見極めることです。
過去問10年分を3~5周した具体的な復習方法
過去問は、何年分解いたかだけでなく、どのように復習したかによって効果が変わります。
私が10年分を3~5周できたのは、毎回すべての答案を一から書かなかったからです。周回ごとに目的を変え、読み込みを中心に進めました。

1周目は自分と合格答案の差を知る
1周目では、自分なりに問題を解き、解答例と比較します。点数が低くても、最初から合格答案と同じ水準を求める必要はありません。
確認したいのは、知識不足なのか、設問の読み違いなのか、与件文の根拠を拾えていないのかという失点原因です。
2周目は設問と根拠の対応を確認する
2周目では、設問ごとに、与件文のどの記述が解答根拠になるかを意識します。
合格答案だけを暗記するのではなく、設問から根拠を探し、その根拠がどのような文章に変換されているかを追います。この対応関係が分かると、初見の問題でも答案の材料を探しやすくなります。
3周目以降は判断の型を定着させる
3周目以降は、問題を見ながら答案の方向性を頭の中で組み立て、解答例と比較しました。
すでに問題を覚えている場合でも意味はあります。正解を記憶しているかではなく、「なぜその方向性になるのか」を自分で説明できるかを確認するためです。
すべての年度を一律5周する必要はありません。理解できている事例は3周で終え、苦手な論点や解釈を間違えた問題は追加で見直すなど、濃淡をつける方が効率的です。
事例ⅣはNPVを捨てても53点を確保できた
事例Ⅳは私の苦手事例でした。計算問題は正誤が明確で、途中のミスが後の設問にも影響することがあります。そのため、苦手な受験生ほど「すべて解けるようにしなければ」と焦りやすい事例です。
私が使用したのは、『30日完成!事例Ⅳ合格点突破計算問題集』と『事例Ⅳ(財務・会計)の全知識&全ノウハウ』です。論点別の計算問題を繰り返し、基本的な解法を確認しました。
それでも、私はNPVを安定して解ける状態にはなりませんでした。そこで本番では、NPVに長時間を使ってほかの問題まで落とすことを避け、NPVを捨てる判断をしています。その結果、事例Ⅳは53点でした。
解けない問題でも何かしら埋めることで部分点がもらえます。自身のベストな回答をとりあえず書いておくことも大切です。
53点は高得点ではありませんが、苦手事例としては十分に合格へつながる点数です。事例Ⅰの80点と合わせることで、4事例合計245点を確保できました。
もちろん、NPVを全員が捨てるべきという意味ではありません。得意な人にとっては重要な得点源です。私の経験から伝えたいのは、苦手論点に固執して、取れる問題まで失わないことです。
事例Ⅳでは、次のように優先順位を決めておくと、本番で判断しやすくなります。
- 経営分析など、優先して取りにいく問題
- 時間をかければ解ける問題
- 計算量が多く、後回しにする問題
- 自分の実力では正答可能性が低く、捨てる問題
難問を解けるようにするだけが事例Ⅳ対策ではありません。限られた80分で、どの問題から点数を取るかを決めることも対策の一部です。
ストレート合格に使用した教材と役割
私が使用した主な教材は次のとおりです。
- ふぞろいな合格答案
- ふぞろいな答案分析
- ふぞろいな合格答案10年データブック
- 2次試験合格者の頭の中にあった全知識
- 2次試験合格者の頭の中にあった全ノウハウ
- 事例Ⅳの全知識&全ノウハウ
- 30日完成!事例Ⅳ合格点突破計算問題集
教材は、持っている冊数より役割分担が重要です。
事例ⅠからⅢでは、全知識・全ノウハウで基本を確認し、ふぞろいシリーズで過去問と答案を読み込みました。事例Ⅳでは、30日完成で計算の基礎を反復し、事例Ⅳの全知識&全ノウハウで過去問レベルの問題に対応しました。
複数の教材を使用していますが、学習の中心はあくまで過去問です。教材を次々と買い足すのではなく、それぞれを何のために使うか決めておくと、短期間でも迷いにくくなります。
独学・模試なしでも合格できたが、本番形式の確認は必要
私は予備校や通信講座を利用せず、模試も受験していません。それでも、独学でストレート合格することができました。
独学のメリットは、自分の得意不得意に合わせて時間配分を変えられることです。私は事例ⅠとⅡが比較的得意だったため、すべての事例に同じ勉強時間を割く必要はありませんでした。苦手な事例Ⅳには計算教材を使い、最低限確保したい点数を意識して対策しました。
一方、独学では、自分の答案を客観的に評価しにくいという難しさがあります。ふぞろいの点数は目安として便利ですが、キーワードを詰め込めば必ず本試験でも高得点になるとは限りません。
そのため、点数だけでなく、設問の要求に答えているか、与件文に根拠があるか、文章の因果関係が通っているかを確認する必要があります。
また、模試を受けない場合でも、4事例を1日で解く負担や、80分で答案を書き切る感覚は確認しておきたいところです。少なくとも過去問を本番と同じ時間で解き、普段の読み込みが時間内に再現できるかを試しておくことをおすすめします。
中小企業診断士2次試験の勉強で避けたい5つの行動
教材や解法を頻繁に変える
2次試験には唯一の公式模範解答がないため、教材ごとに答案の表現や方向性が異なることがあります。違いを見ること自体は勉強になりますが、短期間で解法を次々に変えると、自分の判断基準が定まりません。
過去問を解いた数だけで満足する
80分で解いて採点し、次の事例へ進むだけでは、同じ失敗を繰り返す可能性があります。設問解釈、根拠の選択、知識、文章化のどこで失点したのかを確認することが重要です。
ふぞろいのキーワードだけを暗記する
キーワードは、答案に入れる目的ではなく、受験生がどの根拠から何を書いたかを分析する材料として使います。設問や与件文とのつながりを考えずに言葉だけを詰め込むと、不自然で因果関係の弱い答案になりかねません。
すべての問題を解こうとする
特に事例Ⅳでは、難しい問題に時間を使いすぎると、解ける問題を見直す時間がなくなります。自分の得意不得意に応じて、解く問題と後回しにする問題を判断する必要があります。
きれいな答案を書くことを目的にする
2次試験で評価されるのは、文学的に優れた文章ではありません。設問に答え、与件文の根拠を使い、分かりやすい因果関係でまとめることが大切です。
文章を何度も清書することが、自分の課題解決につながっているかを考えましょう。
中小企業診断士2次試験の勉強法に関するよくある質問
2次試験対策は1次試験後からでも間に合いますか?
1次試験後からでもストレート合格は可能です。私は1次試験の自己採点で合格を確認した翌日から勉強を始め、約230時間の独学で合格しました。ただし勉強期間は約3か月しかないため、正式な合格発表を待たず、早めに過去問へ触れることが大切です。
2次試験には何時間の勉強が必要ですか?
必要時間には個人差がありますが、私は約230時間でした。時間の長さだけでなく、過去問の復習や解答の型の定着にどれだけ時間を使えるかが重要です。まずは試験までに確保できる総時間を計算し、過去問、事例Ⅳ、直前演習に配分しましょう。
過去問は何年分、何周解けばよいですか?
私は全4事例を10年分、3~5周しました。ただし、毎周すべての答案を書いたわけではありません。1周目は実際に解き、2周目以降は設問・与件文・解答例の対応を読み込むなど、目的を変えていました。時間が限られる場合は、年数を広げるより、まず直近年度を深く復習する方法もあります。
答案をたくさん書かなくても合格できますか?
私は答案を書く時間を極力減らし、合格答案を読み込む学習を重視しました。ただし、本番で80分以内に手書きできるかを確認する練習は必要です。書く量を減らせるのは、文章化より設問解釈や根拠選びに課題があり、読み込みの方が効果的な場合です。
事例ⅣのNPVは捨ててもよいですか?
NPVを一律に捨てることはおすすめしません。得意な受験生にとっては得点源になります。私は苦手だったため、本番でNPVに時間を使いすぎない戦略を取り、事例Ⅳは53点でした。自分の正答可能性と必要時間を踏まえて判断してください。
独学でもストレート合格できますか?
独学でも可能です。私は予備校・通信講座・模試を利用せずに合格しました。ただし、独学では答案の評価が自己流になりやすいため、複数の合格答案を比較し、設問と与件文に沿っているかを丁寧に確認する必要があります。
過去問で答案をほとんど書けないときはどうすればよいですか?
最初は時間を気にせず、設問が求めている内容と与件文の根拠を探してみてください。その後、合格答案がどの根拠を使い、どのような因果関係でまとめているかを確認します。何も書けなかったことより、書けなかった原因を一つずつ把握する方が重要です。
まとめ:短期間ほど「何をやらないか」を決めることが重要
私は1次試験の合格を自己採点で確認した翌日から2次試験対策を始め、独学で約230時間勉強しました。全4事例の過去問10年分を3~5周し、合計245点でストレート合格しています。
合格につながったと考えているのは、次の4点です。
- 過去問を学習の中心にしたこと
- 毎回答案を書き直さず、問題と合格答案を繰り返し読み込んだこと
- 事例Ⅰ~Ⅲの設問、根拠、答案の型を身につけたこと
- 苦手な事例Ⅳでは、NPVを含めて取捨選択を徹底したこと
2次試験対策では、勉強法や教材を調べるほど、やるべきことが増えていきます。しかし、一次試験後からストレート合格を目指すなら、使える時間は限られています。
すべての教材、論点、問題を完璧にする必要はありません。過去問を繰り返し、自分が失点する原因を把握し、本番で再現できる解き方を固めることが大切です。
最初は答案を書けなくても、問題と合格答案を丁寧に読み続ければ、設問の意図や答案の方向性は少しずつ見えるようになります。今日から過去問に触れ、12週間で自分なりの型を作っていきましょう。
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